ホームへ戻る 祭、イベントへ 名所旧跡へ ショップ、商品へ 時代の断片、他へ

クーポンの誘惑

最近、机の引き出しや財布の中を見ると、〇円引きとか無料でプラス1品とかいう類の飲食店のクーポン券が増えてきた。こうして改めて眺めてみると、あまりリッチな外食生活をしていないことがバレバレになってしまいそうだ。積極的に収集しているわけではないが、一度もらうと使用期限まで捨てられないのが、いまだアベノミクスの恩恵薄い給与生活者の悲しい性であろうか。
このクーポン券、以前から日常的に発行しているチェーンもあり、チラシのほかインターネットや携帯電話を使ったものも普及してきているが、近頃は店頭での配布もますます盛んになってきているように見える。これも、2014年4月の消費税増税から3ヵ月を経てなお固い消費者の財布の紐と、それに伴う顧客獲得競争の激化を反映したものといえそうだ。
確かに、クーポン券があるから行ってみよう、と思うことはよくある。利用した帰りに次回ご利用〇円引きの券をもらうと、商品やサービスに不満を感じない限り、また来ようという気持ちになりやすいのも事実。さらに、〇円引きならワンランク値段の高いものを注文してみようなどと、いつの間に店側の思うつぼにはまってしまっていたりする。消費者をこうした状況にしてしまうことを「ロックイン」というそうだ。日本語でわかりやすく説明するなら「顧客の囲い込み」だ。単に〇円引きで安いという理由だけで通い続けるのはちょっと寂しいが、その店を気に入って囲い込まれるなら、それも良しであろう。
ところで、「ロックイン」に似た言葉に「ロックオン」がある。こちらは射撃などの照準装置でターゲットを捕捉し、引き金を引く態勢になったことをいうらしい。営業活動でたとえるなら、「あの人は財布の紐が緩そうだから、徹底的にセールスをかけよう」などと狙いをつけられたケースだろうか。そんなふうに「ロックオン」されるのは、ぜひとも避けたいものである。

CONTENTS

繁華街の生涯学習センター

指定喫煙場所のある風景

西新橋は森ビルの原点

南桜公園に桜咲く

プロメテウスの遷座

ビジネス街の女神

道路沿いのテラス席

どこでも腰かけ文化

よみがえる東京駅

全国農業高校収穫祭に思う

郵便局はショッピングセンター

バスで観て歩いて愛でる桜かな

大手町の森の驚き

屋上に緑が育つ

江戸の舟めぐり復活?

『麒麟の翼』の日本橋と水天宮

「テラス」が人を呼ぶ?

東京オリンピックまで1年

こんな所に新設の銭湯

銀座ミツバチ物語

無料の首都高

築地でバーベキュー

昔も今も最前線

晴海に海保の練習船来る

築地から豊洲へ

環状2号線、豊洲へ

海上から見た「東京港」

東京湾に「森」が育つ

「赤船」出現

隅田川の新しい橋

隅田川をゆく宇宙船

15分間のミニクルーズ

天王洲の新スポット

近未来的な都市公園の風景

東京モノレール再発見

川から見つめる都会

変わる御茶ノ水駅聖橋口

低予算バスの旅

都心を快適サイクリング

ウインドーの中の祭具

お寺で過ごす昼休み

歴史ある小学校が消える

アークヒルズの庭を歩く

トンネルと公園の物語

六本木で出会う「花子とアン」

「聖地」に合掌