ジャムの歴史はたいへん古く、旧石器時代にヨーロッパで、ハチミツで果物を煮込んだ物を作った跡が発見されています。人類最古の保存植物のひとつでしょう。紀元前4世紀、マケドニアのアレクサンダー大王がペルシャ帝国を征服した後インドに遠征しますが、このときにインドで作られていた「砂糖」をヨーロッパに持ち帰り、珍しいジャムを造ったという記録があります。

野菜のジャムのシリーズを頂いたので、「とまとジャム」を試してみました。
見た目はいちごジャムにそっくりですが、瓶のフタを開けただけですぐに香ってくるトマトの匂い。そして口にしてみても、トマトの味そのものでした。野菜の持つ「土の匂い」のようなものが感じられ、最初は違和感があります。グラニュー糖を若干加えてあるため甘くなっていますが、むしろトマトの酸味を多く感じます。
したがってこのジャムを好むかどうかは、トマトが好きであるかどうかによるでしょう。トマト好きにはたまらない味です。パンに塗るよりもヨーグルトに入れてみたほうが美味しく感じましたし、多分、肉料理に添えたりすると生かせるのではないかと思います。お菓子作りが得意な方は、目新しい材料として使えるかもしれません。
本品を開発・製造したのは、信州の味噌・漬物の蔵元として80年以上の歴史がある「稲垣来三郎匠(いながき・らいざぶろう・しょう)」です。他に、カボチャ、タマネギ、ニンジン、生姜ハチミツのジャム、そして「おこめのジャム」も開発し、通販しています。

商号:丸昌稲垣株式会社 http://www.raizaburou.jp/

【2009年】